見て来た!乗って来た!体感レポート

現在建設中の新函館(仮称)駅と、函館総合車両基地の見学会を行いました。
どこまでできているの?どんなところを作っているの?などをご紹介します!
そして北海道と東北エリアを日帰り旅行ができてしまうほど、早いスピードでつなぐ新幹線とはどんな乗り物なのかを
東北エリアの観光情報を含めてご紹介します。

REPORT

はじめまして さん

Reporter

北海道新幹線を「東京目線」で考える

はじめまして さん
東京都・女性・20代

私は今、東京の大学に通っている。人生の大半を東京で過ごしたが来春から札幌で就職する。北海道の情報を収集するために北海道庁のホームページをよく見るが、その中でも特に注目をしていたのが北海道新幹線の話題だった。

東京の人たちにとって新幹線は「当たり前の足」だ。逆に、地方で進む新幹線計画については「採算無視の住民エゴ」という思いを持つ人が多い。しかし未整備の地方の人にとっては「悲願」だ。2016年3月には新青森駅と新函館(仮称)駅がつながることが決まり、新函館(仮称)駅から札幌駅の開通の認可も昨年6月におりた。東京と北海道が新幹線でつながる。「東京起点」の考えが残る私にとっても、大ニュースだ。そんな時、工事現場見学会の募集を見つけ、自分の目で見たいと思い、授業の合間をぬって函館へ向かった。

まず新函館(仮称)駅舎の建設現場を見た。たくさんのクレーンが休まず動き続けていた。北海道に3台しかない「80メートル先から10トンのダンプを持ち上げることができる」超大型のクレーンもあったが、このクレーンも、普通の大きさに見える。北海道のスケールの大きさを改めて体感した。

函館山が目の前にせまってくる全面ガラス張りの造り。駅の壁には道南産の杉。ホーム内には北大のポプラ並木をイメージした柱…。新幹線を降りたところで観光ができるような配慮がある駅舎だった。東京の喧噪から4時間弱で広い空と雄大な山々が待ってくれていたら、タイムスリップをしたような感動を味わうことができる。移動手段としてだけでなく、観光資源としての可能性を感じた。駅舎の完成予想図を見ると道南杉とシックな黒を基調とした温かい雰囲気だった。以前、北海道東京事務所を訪問した時、屋上に道南の杉が使われていたのを思い出した。

九州新幹線を使って鹿児島中央駅を訪れたことがある。イベントができるスペースと大きな観覧車が私を迎えてくれた。鉄道運輸機構の担当者の方に、九州新幹線は二次交通(新幹線だけでなく、JR、高速道路とのリンク)の整備に成功したという話を聞いたのを思い出す。北海道はさらにスケールが大きいので、二次交通への配慮は欠かせない。新幹線ホームを在来線と同じく1階にもってくるなど工夫をしているそうだが、バスツアーやタクシーを利用する人への心配りも必要だ。お土産屋には北海道の名産品だけでなくロシアや中国などの品もそろえ「ユーラシア大陸の玄関」のイメージにするといいと思う。

東京に住む人は「新幹線がなくても飛行機がある」と思うだろう。しかし新幹線は遅延が少なく雪の影響も受けにくい。確実性が増すので企業からみた北海道の「商品価値」は高まると思う。観光客とビジネスマンが共存できる存在になってほしい。

駅舎を出る時「開業まであと最大862日」と描かれたボードが目にとまった。今は、新駅の周りは広大な敷地が広がっているが862日の間に、一変するのだろう。新しい技術でどんどん街づくりをしてほしい気持ちは当然あるが、地域に根付いていた文化、生活も忘れずにいてほしいと思った。

次は函館総合車両基地に行った。新幹線の点検、整備をする所だ。ここは北海道ならではの工夫がめぐらされている。普通、新幹線は朝、出勤をする前に「洗車」する。でも北海道ではホームに着く前に凍ってしまう。それを防ぐため、運行を終えて帰ってきたら車体を洗い、翌日は「朝シャン」をせず出勤をするらしい。このような雪国ならではのトリビアを積極的にマスコミにアピールしたら面白いと思う。

基地の屋上に登ると、青森までずーっと伸びているレールがそこにはあった。あらためて「北海道が本州とつながった」と思った。「つながる!ひろがる!北海道新幹線」というキャッチフレーズが、しっくりきた。青函トンネルは開通した1988年から新幹線が通るのを想定した幅に造られたため、レールを増やす作業だけで済んでいる。新幹線は北海道に来るべきして来ているのだ。

私が今、「北海道ってどんなところ?」と聞かれたら「人がおおらかで優しいところ」と答えるだろう。見学会でお世話になった方々も、素敵な方ばかりだった。半面、発信力、アピール力がやや欠けているとも感じる。そして、やはり最後に触れなければいけないのは、JR北海道のレール検査数値の改ざんなどの問題だ。「JR北海道に新幹線を運行させて大丈夫か」という声もよく聞く。その不安を払拭するためにも、安全で確実な建設、運行を期待するが、それとともに「ピンチをチャンスに」して、北海道の魅力を全国に広げてほしい。それだけの潜在能力を北海道は持っていると確信している。

※掲載されている内容は、参加者個人の見解であり、北海道の見解ではありません。
※北海道は、掲載の内容について、また、掲載された情報に基づいて為された判断を原因として発生したいかなるトラブル・損失・損害について一切の責任を負いません。

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