見て来た!乗って来た!体感レポート

現在建設中の新函館(仮称)駅と、函館総合車両基地の見学会を行いました。
どこまでできているの?どんなところを作っているの?などをご紹介します!
そして北海道と東北エリアを日帰り旅行ができてしまうほど、早いスピードでつなぐ新幹線とはどんな乗り物なのかを
東北エリアの観光情報を含めてご紹介します。

REPORT

はやぶさ03 浅見 さん

Reporter

【木古内町地域活性特命チーム<はやぶさ03>の北海道新幹線 工事現場見学記】<前編>

はやぶさ03 浅見 さん
北海道木古内町・男性・30代

私は北海道の道南にある「木古内町」(きこないちょう)という小さなまちで、「地域おこし協力隊」として働いています。将来的には、木古内町を含めた「道南西部9町」の「観光コンシェルジュ」として地域振興に貢献すべく、昨夏から様々な活動を行っています。この一文だけで、事情を知らない大多数の方にはいくつか疑問点が浮かぶことでしょう。

木古内町って?

地域おこし協力隊って?

道南西部9町って?

観光コンシェルジュって?

上記の疑問に対しては、本レポートの主旨から外れますので、別の機会がありましたら改めて述べさせて頂きます。気になる方は、フェイスブックページ「木古内町 新幹線地域活性特命チーム はやぶさ03」から質問してみて下さい。

ただし、これだけは述べておかなければなりません。
「なぜ、新幹線の見学会に参加したのか?」

簡単に言うと、今回見学する「新函館(仮称)駅」のお隣に位置する「木古内駅」で活動する予定の「観光コンシェルジュ」として、お隣さんのことは新聞やWebからだけでなく、自分の目で勉強&体感したいと考えたためです。

よって、各地から集まった参加者の方々とは少々視点が異なっているかもしれないということをご了承下さい。

ちなみに、ご存じの方が多くないかもしれませんが、北海道新幹線は「木古内駅」も同時に開業するんですよ。場所は青函トンネルを抜けて直ぐの所で、新函館(仮称)駅の一つ手前の駅。決してお忘れなきよう。

前置きが長くなりましたが、これから体験記を始めます。
午後一番でJR函館駅に集合。ここは新幹線と交わらない現行の函館駅です。構内には人がたくさん。もちろん新宿駅や札幌駅などとは比べるべくもないですが、少なくともJR江差線(木古内駅~江差駅間)廃止の名残を惜しむ鉄道ファンで賑わう現木古内駅より断然多いです。人が多いだけで、訳も無くワクワクしてきます。
案内されたバスに乗り込むと、既に数多くの先客が着席していました。正直意外です。この見学会に参加すると漏れなく2,000字のレポート提出が課されるため、応募が20名の定員に達せず、マンツーマン状態での見学になると勝手に予想していたのです。
が、ざっと数えてみると定員近くいます。参加ハードルの高さに関わらずこれほど集まるとは、北海道新幹線に対する関心の高さがうかがい知れます。

出発したバス車中で、運営側からの挨拶と概要説明を聞いている内に、現地が見えてきました。新函館(仮称)駅です。(ああ、いちいち「仮称」を付けるのが面倒ですね。でも諸事情から省略する訳には行かないのです。)
場所は函館市の北西、北斗市に少し入った所。現行のJR函館本線渡島大野駅に隣接しています。北斗市の北部に広がる平野の最北に位置し、ここから先は風光明媚な「きじひき高原」や「大沼」などの高地となっています。
バスは駅正面にある現場事務所の前に停車。最初に事務所内で工事現場の所長から、北海道新幹線と新函館(仮称)駅の建設概要をプロジェクターで解説して頂きました。

北海道新幹線の概要については「北海道新幹線開業NAVI」のHPをご覧頂くのが早いから省略するとして、所長の説明からポイントをいくつか挙げます。

  • 北海道新幹線は新青森駅から新函館(仮称)駅までの全長149km。工事は平成28年3月末までに完成する予定。
  • 新函館(仮称)駅から先は札幌駅まで延伸するが、開業予定は20数年後。現在は測量や協議を行っている段階。
  • 新幹線は旅客移動の時間短縮効果が大きい。函館から東京までだと、乗り換え必須で現在6時間かかるのが、新幹線だと4時間20分で着く。しかも乗り換え不要。仙台までは3時間を切るので、札幌延伸までの間は、函館から札幌に出るより仙台の方が近くなる。道南圏は札幌圏より北東北圏との交流が強まるのではないか。
  • 延伸予定の新函館(仮称)駅から札幌までは、現在3時間~3時間30分かかるのが、新幹線だと50分に短縮される。将来的には函館~札幌が通勤圏となる。
  • 新幹線と在来線で一番大きな違いはレールの幅。新幹線の方が約40cmも広く、そのおかげで安定して高速走行できる。
  • 現在の工事で特徴的なのが、レールの共用区間があること。青函トンネル内とその前後の82km区間を新幹線と在来線(貨物も)が一緒に走る。レール幅が異なる点には、2本のレールの外側にもう1本レールを敷いて対応。青函トンネル自体は計画当初から新幹線開通を想定していたので、トンネル径の拡幅工事などは不要。
  • 新幹線レールの特徴は1本1本が長いこと。ロングレールと呼び、1本25m単位のレールを溶接して継ぎ目をなくすことで、衝撃を減らし高速走行を可能としている。日本で最長のレールは、青函トンネル内のもので53kmもある。木古内駅から新函館(仮称)駅間のレールも1本で38kmの長さになる予定。
  • 新函館(仮称)駅最大の特徴は、新幹線と在来線の乗り換えに階段が不要なことで、1階に新幹線ホームと同じく1階の在来線ホームの間が通路でつながり、スムーズに乗り換えできる。札幌延伸が20数年後と長期間かかるため、それまでの間の在来線との乗り換え利便性を優先した設計となっている。
  • どの形式の新幹線車体が来るかはまだ分からない。現在、東北新幹線で走っている「はやぶさ」が来る予定とは聞いているが、JR北海道でも新たに車体を作っているそうで、それがどんな形になるかは情報が入っていない。よって、基本的に「はやぶさ」が通れるような設備を作っている。
  • 新幹線線路の土台を建設する土木工事の進捗率は8~9割程。本来の工期は来年3月末までだが、3月は雪が残り工事の後始末に悪影響が出るため、工期を多少伸ばして、来年夏までには完了する予定。
  • 新函館(仮称)駅の駅舎工事は、来年夏が過ぎた頃には、パッと見の外見が完成する見込み。その後は内装や機械設備の工事を行う。試運転は開業1年前から開始する予定。

一通りの概要説明が終わると、次は現場事務所の隣にある4層構造の展望台に登ります。おそらく我々のような見学者がひっきりなしに訪れるのでしょう。巨大な駅舎工事を説明するために、全体を見渡せる展望台が必要となり、わざわざ建てたと思われます。

意外ときつい傾斜で、太ももが黄色信号を挙げ始めた頃、屋上に出ました。極太の白い鉄骨パイプが張り巡らされた新函館(仮称)駅が眼前に迫ってきます。柱が複雑に絡み合っているのが見えますが、壁はまだこれからのようです。

振り返ると、駅付近は農地らしき平野が広がり、その先には海を隔てて、特徴的な形状の函館山が良く見えます。南に向いた新駅から函館山が正面に見えるように設計されているそうです。確かに、新幹線で本州から北海道に上陸して最初に函館山が見えると、はるばる北海道に来たという実感がわきそうです。

木古内駅の観光コンシェルジュとしては、新函館(仮称)駅に直行せず、木古内駅にも寄って頂けるとありがたい、というのが本音ですが。

→後編へ


<北海道新幹線の路線図と木古内町の位置>


<出発したバス車内で運営側から挨拶>


<画像中央に工事中の新駅が>


<所長から北海道新幹線工事の概要説明>


<新駅を一望できる展望台>


<建築中の新函館駅(仮称)>


<新駅正面から函館山が遠望できる>

※掲載されている内容は、参加者個人の見解であり、北海道の見解ではありません。
※北海道は、掲載の内容について、また、掲載された情報に基づいて為された判断を原因として発生したいかなるトラブル・損失・損害について一切の責任を負いません。

レポート一覧へ戻る

ページ先頭へ戻る